今季ホーム初めての黒星だ。ここまでアウェイでは連戦連敗していても、ホームでだけは逆転白星を続けていたBCライオンズがとうとうホームで黒星を喫した。
8月25日(Week 11 : BCプレース:22,873)
BCライオンズ 21‐24 サスカチュワン・ラフライダーズ
BCライオンズは第1クオーターにフィールドゴールで3-0と先制。しかしタッチダウンを決められ逆転を許す。それでも再びフィールドゴールで7-6にする。
第2クオーターは一時ラフライダーズが1タッチダウン2フィールドゴールで突き放すが、ライオンズも1タッチダウン1フィールドゴールで追い上げ、18-20で前半を折り返す。
後半は両チームとも得点機会が少なく、ラフライダーズが第3クオーターに1フィールドゴール、第4クオーターにライオンズが1フィールドゴールを決めるにとどまった。試合終了間際、ライオンズが同点を狙う猛攻を見せたが一歩及ばす、1フィールドゴール差でホーム今季初黒星となった。
あと一歩届かず、ラフライダーズの逃げ切りを許す
悪い試合ではなかった。スコアを見ればわずか3点差。最後のプレーでBCライオンズがフィールドゴールのチャンスを得ていれば、同点に追いつき延長戦へ持ち込める可能性もあった。
しかし結果が全てを物語っていた。この日のライオンズは、「勝ちたい」という気持ちでラフライダーズに負けていた。
この日も先発したQBルーレイは「ラフライダーズの方が自分たちよりもプレーがしっかりしていた。そこの違いだった」と語った。
この試合、ルーレイのパスはなかなかうまく通らなかった。なんでもないパスのレシーブミスも目立った。そのたびに会場からはため息が漏れた。
ルーレイはラフライダーズの方が相手を得点させないようにするという気合がプレーに表れていた、1フィールドゴールでの勝敗の差はそこに尽きると振り返った。
この日ライオンズ唯一のタッチダウンを決めたSBバーンハムも、最後の最後の1プレーで試合が決まる場合、どちらがより勝ちたいと強く思うかが結果に現れると語り、ラフライダーズの方が勝っていたと負けを認めるしかなかった。
ライオンズは西地区最下位から脱出できず
これまで唯一ホームBCプレースでだけは勝利していたライオンズがホームでも敗け、今季の成績を3勝6敗、勝ち点は伸びず6と西地区の他チームから大きく離されての最下位となった。
これで全18試合中9試合を終了。来週から後半戦に突入する。
バーンハムはここまでを振り返り、いい選手が揃っているだけに、この時期にこの順位にいるのは非常にストレスがたまると語った。
ライオンズは昨季21年ぶりにプレーオフ進出を逃した。クロスオーバーが適用された昨季は西地区では唯一プレーオフを逃したチームとなった。
今季もここまで5チーム中5位、首位カルガリー・スタンピーダーズは8勝1敗勝ち点16で10ポイントも離されている。
今季ここまではCFL(カナディアン・フットボール・リーグ)が東西合わせて9チームの都合上、毎週必ず1チームが試合がないオフウィークが発生する状況になっている。
ライオンズは前半に試合がない週が集中し、うまくリズムをつかめずにいた。しかし来週のオフウィークが終わると、シーズン終了まで規則的なホーム&アウェイで9週連続試合に臨むことができる。
ここでリズムをつかんで、今季はプレーオフ進出を果たしたい。チームを率いるブオノ監督も今季でライオンズ監督生活にピリオドを打つ。
ブオノ監督の花道を飾るためにも、ライオンズの後半戦の奮起が必要だ。
BCプレースを占領した緑の軍団
毎回そうなのだが、ラフライダーズのファンはチームに対する情熱が違う。いやこのCFLスポーツに対する入れ込みようが違うのだ。
この日も23000人近いファンの3分の1以上、いや半分近くがラフライダーズファンだった。オレンジ色に染まるはずのBCプレースで、なぜか濃い緑が大量に斑点模様を作っていた。
緑のユニフォームや緑の帽子をかぶった緑軍団は会場でも目立つ。この日はスイカを被っているファンは見かけなかったが、スイカ模様の帽子をかぶっているファンはいた。
ラフライダーズファンはなぜがスイカを被っているのだ。確かにスイカの外側は緑なんだが、理由は今一つ分からない。
プレスボックスの前の一等席にも緑の軍団がたくさん…。一つひとつプレーが決まるたびに歓声と奇声を発していた。
この声援が最後の1フィールドゴールで勝敗を分けた差かもしれない。
恐るべし、緑の軍団。
9月のホームゲーム(BCプレース)
9月7日(金)7:00 pm オタワ・レッドブラックス戦
9月22日(土)7:00 pm ハミルトン・タイガーキャッツ戦
BCライオンズHP: https://www.bclions.com