最初から最後までホワイトキャップスのペースで運んだ試合だった。終盤に悪い癖が出たが、しっかり白星をつかんだホワイトキャップス。
2連勝で順位もひとつ上げ、プレーオフ出場への6位以内も射程圏内に捉えた。
9月1日(BCプレース:22,120)
バンクーバー・ホワイトキャップスFC 2‐1 サンノゼ・アースクエイクス
先制は22分ホワイトキャップス。MFデイビーズ(#67)がFWレイナ(#29)のパスを左足で合わせて1‐0。後半に入り追加点は、途中出場のMFメスキーダ(#11)。豪快なミドルシュートを決めて2‐0。ロスタイムの91分に1点を許したものの守り切り2‐1で勝利。2週連続でアースクエイクスに勝利した。
絶好調デイビーズの先制点で、ホワイトキャップスが波に乗る
この日先制点を決めたのは、今季絶好調のMFデイビーズ(#67)だ。今年7月25日にドイツのブンデスリーガ、バイエルン・ミュンヘンへの移籍が正式に発表されて以降は、さらに吹っ切れたように、縦横無尽にピッチを走り回っている。
今季はすでに25試合に出場、21試合で先発している。移籍話が浮上した頃には試合出場を控えていた。
ここまでの成績は、この日のゴールで6ゴールとし、アシストは10。移籍決定後に、3ゴール2アシストを決め、もう誰にも止められない17歳だ。
この日もデイビーズの活躍で、試合が動いた。最近はいい位置にポジショニングし、いつでも攻撃できる態勢を整えている。
残るホームゲームは4試合。もう少し、彼の活躍を見ていたい。そう思わせる試合となった。
終盤の失点も2連勝をポジティブに捉えて次につなげたい
相手は2週続けて、西カンファレンス最下位のアースクエイクス。前週8月25日サンノゼでの一戦では3-2と勝利した。しかし試合内容は納得のいくものではなかった。
この日は会場をBCプレースに変えて、再びアースクエイクスと対戦。2連勝してプレーオフ圏内に滑り込み、浮上のきっかけをつかみたいところだ。
ロビンソン監督は、「今日はいい試合だった。積極的だったし、動きもよかったし、笑顔も見えたし」と試合全体を通していい内容だったと選手たちを称えた。
ただ「91分まではね。(終盤に)いつものホワイトキャップスの悪い癖が出た。わざと面白い試合にしようとした感じだ」と苦笑いした。
「クリーンシートにならなかったが、今日は勝って勝ち点3を取ることができた。それをポジティブに捉えたい」と前週のアースクエイク戦での課題を練習で修正して試合臨むことができた結果と前向きにとらえた。
この日、一番の活躍と称えたのはボランチに入ったMFガザイ(#66)。地味なポジションで、「なかなか評価を受けにくいポジションだが、いい働きをしてくれた。国の代表としてポーランド戦に出場して、自信をつけたようだ」とエジプト代表として出場した国際試合での経験が自信になっていると嬉しそうだった。
終盤ひやりとした場面はあったが終わってみれば2‐1と勝ち点3をなんとかつかんだ。これで11勝9敗7分、勝ち点を40に伸ばして7位に浮上した。
MLS西カンファレンス6位以内、もう射程圏内
この日の勝利でようやく7位に浮上した。プレーオフ圏内の6位以内まであと1歩となった。
しかも勝ち点では、6位ポートランド・ティンバーズが41、5位シアトル・サウンダーズFCも41と1ポイント差。次の試合はホームBCプレースでのサウンダーズ戦。ここで勝てば、一気に6位以内に浮上する。
プレーオフに向け、完全に射程圏内に捉えた。
しかし、来週は試合がないが、次は9月15日サウンダーズ戦、続いて9月23日FCダラス戦と上位チームが続く。
ただ両試合ともホームゲーム。ホームで連勝すれば、プレーオフがグッと現実味を帯びてくる。
9月に入り、秋も深まるバンクーバーで、MLS西カンファレンスはさらに熱くなっていく。
今季のホームゲーム:BCプレース
9月15日(土)7:00 pm シアトル・サウンダーズ戦
9月23日(日)4:00 pm FCダラス戦
10月17日(水)7:00 pm スポーティング・カンザスシティ戦
10月28日(日)1:30 pm ポートランド・ティンバーズ戦
バンクーバー・ホワイトキャップスFC: https://www.whitecapsfc.com/
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