フィギュアスケート男子は見応えがありましたね。羽生結弦選手、2大会連続金メダル。おめでとうございます。すごいです。
その羽生選手がカナダと縁が深いことはみなさんご存じの通り。
カナダを代表するフィギュアスケート選手だったブライアン・オーサーさんをコーチとして、カナダでトレーニングしています。
そのため、カナダの解説者もちょっとひいき目に解説していたりします。
しかし、だからと言って、バンクーバーと縁があるかというと残念ながらそういうわけではないのです。羽生選手はトロントを拠点としているので、バンクーバーからは最低でも飛行機で5時間です。
バンクーバーオリンピックの後に、彗星のように現れて世界の頂点に立ったので、もちろん2010年にはここにいませんでした。
その後も、一度もバンクーバーで演技を見たことはありません。冬季五輪があった都市なのになぜなのでしょうか?
バンクーバーオリンピックレガシーには羽生選手が必要だ
五輪開催地にはご存じのとおりオリンピックレガシーというものがあります。オリンピックを開催したことで、その都市と市民に何らかの恩恵を残すというものです。
これにはいくつかあって、スポーツ振興もその一つです。カナダ代表が2010年以降、やたらメダルを取り始めたのもその例です。
もっと分かりやすいもので言えば、オリンピックで使用するために造られた施設もレガシーです。
バンクーバー五輪の時に注目を浴びたのはリッチモンドオーバル。スピードスケートのロングトラックの会場となりました。天井にはブリティッシュ・コロンビア州の木材を使用。木の温もりを感じる建物として大々的に宣伝されました。
他には、すでに何度もこのブログに出てきていますが聖火台です。いまだにオリンピックが開催されるたびに点火され、市民から喜ばれている聖火台はなのではないかと思います。
直接の競技施設ではないですが、新しく建設されブロードキャスティング用メディアセンターとして使用されたコンベンションセンターは、現在も多くの国際会議などに使用されています。最近では北朝鮮問題の対応を検討する外相会議が開かれました。
その他にも、オリンピックに合わせて建設された公共交通機関スカイトレインのカナダラインは、現在ではさらに利用者も増え、空港、リッチモンド、ダウンタウンをつなぐ重要な役割を果たしています。
競技施設以外のレガシーといえば、スポーツの国際大会の招致です。
オリンピックが来るまでは、バンクーバーではほとんどといっていいほど、スポーツの世界大会は行われませんでした。
それがオリンピックを機に急激に増えました。最近では、2017年FIFA女子ワールドカップの決勝戦が行われたことが記憶に新しいのではないでしょうか。決勝戦が行われた場所は、バンクーバー五輪の開閉会式があった会場BCプレースです。
また、今年も3月に開催される7人制「ラグビーセブンズ」のカナダ大会「カナダセブンズ」もBCプレースで開かれます。2日間限りですが、超盛り上がってすごく楽しい大会です。3年目の今年が契約最後となるため、さらに4年間の開催を目指して招致申請することが決まりました。ぜひやってほしいです。
では、冬季オリンピックが開催されたのだから、ウィンタースポーツが多くやって来たのかというと…それが全くです。
スピードスケートが行われたリッチモンドオーバルは、海抜0メートルという位置にあるため、記録が出ない施設として最初からスピードスケートを招致するようにはなっていませんでした。
が、もうわかりますよね。そう、フィギュアスケートの国際大会もやってこないのです。(いや、もしかして1度来たかも…)
そのため、残念ながら羽生選手を「生」で観戦できるという機会にも恵まれず…。今日のあの演技は絶対に「生」で見てみたいですよねぇ。
だったら国際大会会場まで来ればいいではないかと言われればそれまでですが、やっぱりバンクーバー五輪開催地で見たい!!です。バンクーバーオリンピックのレガシーをさらに上のレベルに引き上げるには、ウィンタースポーツの招致は必至です。羽生選手が必要なのです。
スケートカナダの関係者の方、来シーズン辺りはどうでしょうか?2026年のカルガリー市への五輪招致のアピールにもなると思いますが…。朗報、待ってます。