バンクーバーで初めてウーバー(Uber)やリフト(Lyft)のような乗車サービス(Ride-hailing Service)を開始したケイター(Kater)が、サービスを一時停止していることが分かった。
Katerは今月からサービスが開始する予定の乗車サービスに切り替えるための準備期間と発表している。
ブリティッシュ・コロンビア州では今年9月からウーバーやリフトなどの乗車サービスが開始されるはずだったが、州政府が規定を変更したため、サービス開始が延長された。
それでもBC州ジョン・ホーガン州首相は、今年中にはサービスが開始すると強調している。
ウーバーやリフトはすでにバンクーバーで大々的な広告を展開していて、サービス開始は時間の問題とみられている。
あとは政府の担当機関Passenger Transportation Board(PTB)が許可を出すだけ。
タクシーが最も必要なクリスマス前に実現するかどうかがカギとなりそうだ。
バンクーバー初の乗車サービスKater
今年3月30日にサービスを開始したKater。バンクーバーに本社を置くテクノロジー企業がサービスを開始した。
実際には、乗車サービスとタクシーのハイブリッドということで、運転手の免許クラスや料金はタクシーと同じだが、利用形式はアプリによるライドシェア式を採用しているという。
乗車サービスが本格的にBC州に導入されることが決まった時には、ハイブリッドを残しながら乗車サービスにも参入すると発表していた。
ここにきて方針を変えたのかどうかは分からないが、乗車サービスに参入することは間違いなさそうだ。
Katerの運転手はすでにタクシー免許を取得しているため、1歩リードといったところだろうか。
乗車サービスが始まれば、バンクーバー市のみでのサービス提供から、メトロバンクーバー、ビクトリア、オカナガン、ナナイモでのサービス提供に切り替える。2020年にはさらに拡大する予定ということだ。
新民主党BC州政府の故意的延期?!
BC州政府は乗車サービスの規定を厳しく設定している。運転手はタクシーと同じ運転免許クラスを取得していなければならない。
そのため運転手の確保が難しくなると企業側から批判が上がったが、結局州政府が押し切った。
先月、バスやシーバスの運行が運転手らの労働組合によるストライキで全面運休寸前までいったが、州政府は介入する姿勢は一切見せなかった。
その時ウーバーのカナダ代表は、許可を出してくれればすぐにでもサービスが開始できると語っていた。
乗車サービスのバンクーバー導入はタクシー業界が猛反対していた。現在の新民主党政権は組合とのつながりが強いことから、タクシー業界に配慮しての延期ではないかと批判の声が野党、市民から上がっている。
それでもバンクーバーで乗車サービスが始まるのは時間の問題となりそうだ。