中国系移民が築き、今も守られ続けるバンクーバーの遺産チャイナタウン
バンクーバーは中国系移民が多いことで知られいます。1880年代から90年代にかけて多くの移民がバンクーバーにやって来ました。その歴史は昨年建国150周年を迎えたカナダとほぼ同じ。現在のカナダの礎作りに貢献してきたといっても決して過言ではありません。1890年代にはコミュニティがあったといいます。
そんな中国からの移民たちによって守られてきたのが、バンクーバー・チャイナタウン。その規模は世界一とも。
2018年にはブリティッシュ・コロンビア州政府がチャイナタウンを世界遺産に登録する準備を進めると発表しました。今、新しい風が吹き、最もホットな地区に変わりつつあるチャイナタウンは、新旧がうまく混在する街へと変貌しつつあります。
バンクーバーで古き良き中国コミュニティの雰囲気を残しつつ…
チャイナタウン特有の雰囲気というのがありますよね。それはこの地区を訪れてみないと分からない、どこかエキゾチックな雰囲気。
バンクーバー・チャイナタウンは、スポーツでにぎわうロジャーズセンターやBCプレース、バンクーバー発祥の地と言われるガスタウンと隣接し、いかにも北米文化を思わせるにぎやかな場所にありながら、ここだけはゆっくりと時間が流れているそんな場所。
「チャイナタウンへようこそ」と促しているように、チャイナタウンの入り口にそびえる巨大な「千禧門」。街の建物や通りは全体的に朱色に染められ、チャイナを醸し出しています。
並ぶショップには、昔ながらの医食同源を実行する乾物屋も健在で、古き良きチャイナタウンを残していますよ。
バンクーバーに静かにたたずむ中庭:孫文中国庭園(中山庭園)
孫文中国庭園-Dr. Sun Yat-Sen Classical Chinese Garden-は、チャイナタウンに入ってほどなくのところにひっそりとたたずんでいます。
1985-6年にかけて中国から来た53人の造園家の手によって造園されたという中国庭園。資材も中国から取り寄せたものあるという本格的なもので、1986年にバンクーバーで開催された万国博覧会EXPO’86に合わせて開園しました。
美しい庭園はしっとりした雰囲気で、なぜか雨がとってもよく似合います。最近では、映画やテレビドラマの舞台としても使用されているのでテレビで見たという人も多いかもしれません。
毎年春節の頃には、朱く灯る提灯で、多くの人々を迎え入れています。
約45分の庭園内ツアーが毎日無料で行われているので興味がある人はぜひ。ゆっくりと中国庭園巡りで静かな気持ちになるのもいいかもしれません。
行き方はスカイトレインのスタジアム・チャイナタウン駅から歩いて5分ほど。入園料やツアー時間などの詳しい情報はサイトを参照。
孫文中国庭園(中山庭園)サイト: https://vancouverchinesegarden.com
バンクーバーに春を告げる中国のお正月 “Chinese New Year Parade”
チャイナタウンといって真っ先に思い出すのが、中国の正月「春節」に行われる“Chinese New Year Parade”。こちらでは“Lunar New Year”とも言われています。今やバンクーバーに春を呼ぶ風物詩で、多くの人が見物に訪れ新春の幸福を分けてもらいます。
春節前後には、正月を祝うさまざまな行事があちこちで開催され、中国の文化を知るいい機会となっています。
バンクーバーで一番のグルメといえばやっぱり中華!!
バンクーバーで最もグルメなフードといえば、やっぱり中華! 中国系移民が多いだけに中華レストランの数も半端ではありません。
そのためレストランを決める時にはいつも迷いますが、幸せなことにどこにいっても大体外れはない感じです。それがバンクーバーの中華料理のいいところですね。
高級中華や、庶民的飲茶など、多種多様なレストランが揃っています。何を食べたいか迷ったら中華で決まり!
チャイナタウンには昔ほど中華料理店が軒を連ねるということは残念ながらなくなりましたが、今でも変わらず人々が集うレストランが多く残っています。
バンクーバーをけん引するアートな街へと変貌しつつあるチャイナタウン
チャイナタウンが変貌を遂げつつあります。古き良きチャイナタウンが残る一方で、新しいチャイナタウンの芽があちらこちらに芽生えているのです。
最も顕著なのはレストランやショップで、以前とは違ったお洒落で先進的なショップが増えてきました。
またこの辺りは再開発の話が持ち上がっていて、これからどんどん変化していくことは間違いありません。
新旧入り混じるこれからおそらく劇的な変化をとげるまだまだ楽しみな地区です。