シアトルで撃沈した。敵地で迎えたMLS西カンファレンス準決勝第2戦。ホワイトキャップスはホームでの第1戦に引き分け、勝負の第2戦となった。
どちらが有利かといえば、もちろんホームで第2戦を迎えるシアトル・サウンダーズFC。昨季のMLS杯覇者としての余裕と4万人を超すファン、そしてデンプシー抜きで第1戦を引き分けたのは大きい。
結果的にそのデンプシーが2得点を決め、サウンダーズが決勝に進んだ。ホワイトキャップスはこの試合も無得点。成すすべなく準決勝で敗退となった。
11月2日(シアトル)
バンクーバー・ホワイトキャップスFC 0‐2 シアトル・サウンダーズFC
サウンダーズの壁を破れず
ホワイトキャップスにとっては未知の世界だった。昨季までプレーオフでは1勝もしたことがなかった。
それというのも、毎年ホワイトキャップスは夏から秋にかけて失速する。そのため、チームのピークが過ぎた頃にぎりぎりでプレーオフに滑り込むことが多く、1回戦で敗退というパターンが多かった。昨季はプレーオフに進出すらできなかった。
しかし今季は違った。シーズン開幕当初の不振から這い上がり、夏からグッと調子をあげた。9月には西カンファレンス首位に。そこから1カ月以上も首位の座を守り続け、残念ながら最終戦で明け渡したが、その勢いはプレーオフに入っても続いていたように見えた。
プレーオフ1回戦では5‐0と快勝した。ホワイトキャップスの5得点はMLS昇格後初。その勢いのまま準決勝を迎えた。
相手はサウンダーズ。厳しい試合になることは予想された。しかしホーム&アウェイの2試合で1ゴールも奪えないという状況は予測していなかった。カスケディアのライバルであり、昨季のMLS覇者の壁は厚かった。
プレーオフ快進撃という夢は来季以降にお預けとなった。
来季はおそらくチームがガラリと変わる。今季まで正GKとして大活躍し、彼の活躍なくしてプレーオフ進出はもちろんあり得なかったと言っても過言ではないウーステッドがおそらくチームを去る。同じく守りの要であり、キャップス選手として最も長いDFハーベイも残る可能性は低い。MFラバ、ジェイコブソンもどうなるか分からない。
その一方で、先月からスペインでプレーしていたアフリカの選手イギバーが加入したり、GKも10月はマリノビッチがフル出場を続けたり、終盤にすでにチームは変化をし始めていた。
来季はどうなるか?今オフに注目だ。