Iranian New Year’s Seven “S” lucky charm items
イラニアン・ニューイヤーで用意される飾り。ペルシャ語で単語の頭文字が“S”の7品が飾られる。

今日は春分の日。カナダでは祝日ではないですが、「公式」に春となる日です。

今年の冬は雪が多く、いつまでも寒さが続きましたね。暖かくなったのは先週末から。例年ならとっくに桜が咲いている季節ですが、今年はまだまだ桜のつぼみは固そう。

街が桜色に染まるにはもう少し時間がかかりそうですが、昨日も、一昨日も、20度近く上がったので、開花はもうすぐのようです。

春分の日と一緒にやってくるイランのお正月って⁈

カナダには「春分の日」という情緒的な表現はなく “The official first day of Spring”といいいます。

なんとも味気ない表現ですが、春夏秋冬に24節気を持ち、季節風土と共に生き、愛おしんできた日本的価値観と違って、太陽の動きで季節を測る西洋の文化が透けて面白いです。正確には「公式に春」となるのは、2019年は3月20日午後2時58分(PST)だそうです。

面白いと言えば、春分の日=イラニアン・ニューイヤーで、イランではこの日にお正月を迎えるそうです。知ってましたか?お正月ってそれぞれで、1月1日でなくてもいいんですね。

イランのお正月がここで脚光を浴びる理由は、バンクーバーに大きなイラン人コミュニティがあるからです。この頃になると街にヒヤシンスと2センチくらいに伸びた小麦の芽を売っているのをよく目にします。

日本でもお正月に独特の飾りつけをするように、イランのお正月にも飾りつけがあるのです。

イラニアン・ニューイヤーに欠かせないものとは?!

Hyacinth for Iranian New Year
春分の日に祝うイランのお正月に欠かせないヒヤシンス

イラニアン・ニューイヤーに欠かせないものにはいくつかあるようです。イランのお正月では、テーブルにイラン語(ペルシャ語)で頭に”S”の付く単語の品物7つを並べてお祝いするという風習があって、小麦の芽もその一つ。他にはニンニク、リンゴ、お酢、コインとかです。そのテーブルにヒヤシンスも置かれます。これは、「芽が出る」とか、「富を得る」とか、「成長する」とかの意味があり、日本とよく似てますね。

カナダ政府は2009年3月に、イラニアン・ニューイヤーをカナダのカレンダーに公式に含めることを国会で全会一致で決定しました。それだけイラン人コミュニティが大きいということでしょうね。

バンクーバーにはお正月いっぱい!!

お正月って普通は一つで、年の初めにみんなで祝うものですが、バンクーバーにはいくつもあります。1月1日の「普通のお正月」、2月ごろの「中国のお正月」、3月の「イランのお正月」。毎月お正月が来ている感じです。そこが多文化なバンクーバーの面白いところ多文化なバンクーバーの面白いところ。アジア人が多いことも理由かもしれません。

しかもお正月といえば、お正月料理。イラン料理イラン料理は馴染みが薄いかもしれませんが、美味しいものがいっぱいです。毎月、お正月が来るたびに美味しい料理をたらふく食べる口実ができるですから、一緒に祝わない手はありませんね。

そして、「1年の計は元旦にあり」とも言います。多文化はお正月が来るたびに、新しいことを始めるのもいいかもしれません。

今年も1年、いい年でありますように。

Happy Iranian New Year!!

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