カナダで2018年10月17日に嗜好用マリファナ(大麻)の使用が合法化された。あれからちょうど半年。バンクーバーでは合法化前後でほとんど何も変わっていないのが事実。もともとマリファナ使用について寛容な町だったので、大きな変化は必要なかったのかもしれない。
それでも合法化され、誰もがルール内でマリファナを使用できるようになったため、そのルールを知っておかないと大変なことに巻き込まれかねない。
世界広しと言えども、マリファナが全国的に合法化されたのはウルグアイに次いでカナダが2番目。先進国では初めて。
お隣アメリカでは、すでにマリファナを合法化している州がある。バンクーバーの南隣ワシントン州もその一つ。コロラド州もすでに合法化している。
マリファナ合法化は、連邦政府が定めた規則を基に、各州政府が独自の規則を設けている。州が変わると規則が変わるので、カナダ国内を旅行するときは注意が必要。
今回はバンクーバーがあるブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府の規則を紹介。
バンクーバーがあるBC州でのマリファナ(大麻)使用の規則を知っておこう
バンクーバーはカナダで合法化される前からマリファナ天国と言われていた街。
マリファナ合法化を目指す抗議行動?!4.20もバンクーバーから始まった。そんなバンクーバーだから、合法化されるとみんなが一斉にマリファナを吸い始めるではないか?!と思われていたが、今のところほとんど何も変わっていない。
これから夏へと向かい、気候がよくなるにつれて、また状況は変わってくるかもしれないが、ルールは同じ。
合法化されたからといって、どこでも好き勝手に買って吸っていいというわけではない。
さらに、自分は使用する気がないからと関係ないと思っていても、周りの環境が合法化されているから、規則を知らないよりは知っていた方が役に立つ。余計なことに巻き込まれないためにも、基本的な使用の規則を知っておこう。
BC州政府が発表したマリファナ(大麻)合法化に伴うBC州嗜好用マリファナ規則のまとめ
使用年齢:
19歳。19歳未満の未成年は販売店への入店も禁止。
所持量:
一人が外出時に所持できる量は30グラムまで。
販売方法:
州政府が運営する州営チェーン店と許可を取得した民営小売店と両方の販売方法を採用する。マリファナ販売の州営店は州のBC Liquor Distribution Branch(BCLDB)が新たに専用の店舗を展開する。オンライン販売もBCLDBが行う。
取扱店舗:
第1号店はBC州カムループス市コロンビアプレース・ショッピングセンター内で2018年10月17日にオープン。これが唯一のBC州政府公認販売店として出発した。2号店は2019年1月6日にバンクーバーに2店舗がオープン。以後、順次オープンする予定としている。
店舗数:
州政府が許可する店舗数については、現在のところ制限を設ける予定はない。
販売商品:
乾燥マリファナ(大麻)、マリファナの苗、マリファナオイル。これらに必要なマリファナを巻く用の紙、吸引用パイプ、マリファナ用水キセルの販売も可。マリファナ入りクッキーなどの販売は引き続き違法、2019年以降に許可の予定。次期は未定。
公認商品シール:
カナダ政府が認可したマリファナ商品製造業が製造した商品には公認商品シールが貼られている。BC州の場合は、BC州専用の公認シールが貼ってある。これがない商品は違法製造商品ということになる。
使用禁止場所:
タバコの禁煙場所、公園、海岸、遊び場、その他にも子供がよく訪れる場所でもマリファナの使用を禁止する。
運転中規則:
車内でのマリファナ使用の禁止。マリファナによる影響で運転に支障をきたしている状態で捕まった場合は90日間の免停処分が科される。
自己栽培:
大人に限り一世帯でマリファナ4鉢まで栽培できる。その場合、外から見える場所での栽培は禁止する。アパートやマンションの場合は管理会社や物件所有者が栽培禁止などの措置を取ることができる。
以上が大まかな嗜好品マリファナの使用規則。次は国内外への持ち出しや、航空機への搭乗時の注意を紹介しよう。
BC州政府関連サイト:
BC州公安省ホームページCannabis : https://www2.gov.bc.ca/gov/content/safety/public-safety/cannabis/
図解入りで詳しく分かりやすく説明しているBC州政府マリファナ規則専用サイト: GetCannabisClarity.ca
関連サイト: the Pacific Post.jp
- バンクーバーでマリファナ販売店が2店舗オープン
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