Vancouver International Airport, British Columbia; File photo by ©Pacific Walkers
バンクーバー国際空港。File photo by ©Pacific Walkers

ブリティッシュ・コロンビア州政府は12日に新型コロナウイルス(COVID-19)への新たな対応策を発表しました。

アメリカを含む海外への不要不急の渡航中止を要請

BC州政府は、今後しばらくは不要不急の海外への渡航を中止するようすべての州民に要請しました。この海外にはアメリカも含まれます。

特に陸路での注意を要請しました。記者会見したBC州政府エイドリアン・ディクス保健大臣は、「ちょっとアメリカにミルクを買いに行くという場合も含まれる」と念を押しました。

BC州最大都市バンクーバーは、南隣アメリカ・ワシントン州との国境が近く、ちょっとスーパーに買い物という理由で国境を越えます。しかし現在は非常事態であり、アメリカの中でもワシントン州は新型コロナウイルス感染拡大状況が悪化していることも考慮し、しばらくは国境を超えるのは控えるよう要請しました。

これはスプリングブレイク(春の中休み)を迎える前の対策です。

カナダ国内の旅行については状況が把握できるとの理由から規制しないとのことです。

BC州に入国する海外からの渡航者全員に14日間の自己隔離を要請

海外渡航中止要請に加えて、海外からBC州に入国する全ての渡航者に14日間の自己隔離を自主的に実施するよう要請しました。

この中にはもちろん陸路でアメリカから入国した場合も含まれます。上記した「ちょっとワシントン州でお買い物」という場合でも適用されます。

あくまでも自主的な自己隔離という要請ですが、現在は新型コロナウイルスの拡大初期のように中国湖北省やイランといった特定の国だけではなく、世界中に感染が拡大したため国を特定せず全ての国を対象とするとしています。

250人以上のイベントや集会の自粛

さらに、250人以上が集まるイベントや集会は中止するよう要請しました。この中には宗教的な集まりも含まれるということです。

BC州ではすでに国際会議やスポーツイベントなどが中止を発表しています。

3月12日には世界カーリング連盟がBC州プリンスジョージで14日から開催予定だったカーリング女子世界選手権の中止を発表しました。

北米4大スポーツリーグの決定を受け、バンクーバーに本拠地を置くMLSバンクーバー・ホワイトキャップスFC、NHLバンクーバー・カナックスもシーズンの中断を発表しました。

他にも、桜まつりのジャパンフェア、TED、バンクーバー・サンランも中止を発表しています。

250人以上が集まると思われるイベントに参加や観戦を予定している場合は、開催についての情報をチェックする必要があります。

今後も状況によって対応が変化する可能性

BC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は、今後もBC州内、カナダ国内、海外の状況を注視して、刻一刻と変化する状況に対応していくと語りました。

そして個人でできる予防策を徹底してほしいとのことです。まずは手洗い。最も効果的な予防策であることに変わりはないということ。さらに咳やクシャミをする時には手ではなく腕で口を塞ぐ、手で顔を触らない、握手やハグは控えるなどを徹底してくださいと念を押しました。

自分がウイルスに感染することを予防するとともに、自分がウイルスを撒き散らすことがないように心がけてほしいということです。

合わせて読みたいおススメ記事