「赤毛のアン」に会いに行こう

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Anne and Green Gables, PEI
アンとグリーン・ゲーブルズ。Photo: ©Tourism PEI / John Sylvester

プリンス・エドワード・アイランド(PEI)と聞いて「赤毛のアン」を思い出さない人はいないだろう。この赤毛の女の子が、カナダのこの小さな島を世界的に有名にした。

「赤毛のアン」ことアン・シャーリーは、ルーシー・モード・モンゴメリ原作“Anne of Green Gables”の主人公。おしゃべりで、負けず嫌いで、文学好きで、想像力豊かで、表情がクルクル変わる女の子。プリンス・エドワード・アイランドを舞台に、泣いたり、笑ったり、ケンカをしたり、そんなアンに世界中が恋をし、この島はアンを愛する全ての人の聖地となった。

2008年、「赤毛のアン」は生誕100周年を迎えた。2014年日本では小説「赤毛のアン」を翻訳した女性を主人公にしたドラマが放送された。そして今、カナダではCBCが新しい「赤毛のアン」像に挑戦。キャストも脚本も一新したドラマを放送中だ。

「赤毛のアン」の映像化と言えば、CBCでテレビミニシリーズとして、1985年「赤毛のアン」(サリバン・エンターテイメント)が放送された。日本や他の国では1989年に劇場で公開。そして世界がアンに恋をした。

原作は読まなくてもこの映画をきっかけに「アン」に魅了された人は多いだろう。天真爛漫なアンが大スクリーンに映し出される美しい風景を背景に走りまわる姿は、見る人の心の奥底を明るく照らした。その魅力は今も色あせることはない。

時代を超えて今なお愛される「赤毛のアン」。彼女が世に出たのは1908年。原作者モンゴメリもこの島の出身。自身が歩いた小道や愛した景色が、小説に多く反映されている。

小説の風景は作者が100年前に見た風景であり、この島では今でもファンのためにその姿をできるだけとどめるよう努力されている。

アンが通った「恋人の小道」、モンゴメリが小説のインスピレーションを受けたグリーン・ゲーブルズ・ハウス、赤毛のアンが詰まったグリーン・ゲーブルズ・ミュージアム、作者ルーシー・モード・モンゴメリの生家アボンリー・ビレッジなどなど、とても1日では回りきれない。

小説片手にアンの時代にタイムスリップできるのはここPEIだけ。聖地と呼ばれるのも無理はない。

写真協力: プリンス・エドワード島州政府観光局
All photos: Courtesy of Tourism PEI

Part 1: アンが愛した世界一美しい島:プリンス・エドワード・アイランド
Part 3: 「世界の8大グルメ観光地」
Part 4: カナダ建国の地 : PEI
Part 5: プリンス・エドワード・アイランドについて